我が家で活躍している古い道具を紹介します。
私が独身のころ(35年以上前)買った箒です。


かなり磨り減って、そろそろ処分しようと思っているのですが、
最近我が家の老猫が気に入って、この箒で掃除していると近寄ってきて
なでてくれと言ってきます。
結果、掃除がなかなか進みません。

次に箪笥を紹介します。
多分明治30年以前の大川の箪笥だと思われます。
右下の扉がなくなっています。この扉の兆番は大川独特の差込兆番です。
簡単に扉がはずせますので、この手の箪笥では扉がなくなっているものも多いようです。
この差込兆番他の産地ではあまり見受けられません。
どうして大川だけに発達したのでしょう。
このような形の箪笥を士(さむらい)型と、小泉和子さんは分類しています。
一番上の抽斗(ひきだし)は刀を収納したからだそうです。
しかし、明治になりその用途は変化したと思います。
私が父(明治39年生まれ)から聞いた話では羽織を入れていたそうです。
父も子供のころ使い、私も成人するまで使っていました。
そして私の子供たちにも独立するまで使わせていました。
また、今は私たち夫婦で使用しています。
次は誰が使ってくれるのでしょうか。

25年ほど前にデザインした杉の座卓も思い出がいっぱい詰まった家具でした。
軟らかい杉材ですから、子供たちが勉強すると紙の上から鉛筆の後がつきました。
飼っていた犬が子犬のころテーブルの端を咬んだまま眠っていました。
高さがちょうどよかったのでしょう。
そのテーブル、今は上の子が持っていきました。
我が家の歴史を引き継いで。